それは私がアフリカ旅行でケニアを訪れた時のこと。日本を発ってから3ヶ月が過ぎていたであろうか、ひげはちょこちょこ手入れをしていたので問題なかったのだが、気がつけば髪がボサボサ、わかりやすく言うとエレファントカシマシのボーカルの方のような爆発セミロングになっている自分が鏡に写っていた。
さすがにコリャまずいと思い、適当にナイロビの街をぶらつき、財布に優ししそうな日本の1000円カット的なお店を見つけ入ってみた。店内に入るとまずは店員（といってもおっさん一人の小さなお店だが）のおっさんが挨拶もなしにびっくりした顔でこっちを見ている。まあアジア人のお客が珍しいのかもしれないがそんなにびっくりしなくてもと思い、「髪を切って欲しいのですが」と切り出す。と、おっさんの口から予期せぬ一言が！
おっさん「すまんが、直毛は切ったことがなく難しすぎて出来ん。」
？？？
一瞬何を言われているのかわからなかったが、よくよく話を聞いてみるとおっさんの言っている意味がわかった。どうやらおっさんは店を始めてこのかたアフリカ人のチリチリ頭しか切ったことしかないので、いきなり直毛のアジア人が入ってきたから面食らったということらしい。
なんだかよくわからないけど世界は広いと感じた出来事でした。